第4回準会員支援講演会

　平成23年9月25日（日）午後1時より、愛知学院大学歯学部楠本学舎図書館情報センター4階大教室において、歯学部4年生とその保護者を対象とした第4回準会員支援講演会が開催されました。

　準会員支援委員会は、平成19年に準会員支援検討委員会として設立しました。委員会では、本部同窓会として同窓会準会員である学生に対する支援方法、特に国試浪人を減らすにはどのような支援方法があるか協議、検討を重ねました。その結果、学生やご父兄の方々に、現在の歯学部教育について最新の情報を発信することが最良ではないかという結論に至り、大学の先生方に講演をして頂くことになりました。また、ご父兄のもっていらっしゃる疑問や不安などが少しでも解消して頂ければと、大学ではあまりおこなわれていない、個人面談を同時開催することになりました。

　第1回（平成20年）の講演会は、一年生を対象に開催致しました。第2回より対象を4年生に変更し、今回で第4回を迎えました。今回も学院長の小出忠孝先生をはじめ多くの教授の先生方の全面的なご協力を頂き、無事開催することができました。当日は学生（準会員）54名、父兄69名の合計123名参加されました。

　最初に、準会員支援委員会委員長の内堀典保先生よりご挨拶ならびに本委員会の設立の経緯、本講演会の趣旨説明がされました。続いて、学院長の小出忠孝先生よりご挨拶を頂きました。その中で、愛知学院はこれまで高い国家試験合格率を維持してきたが、文部科学省・厚生労働省により歯学部の入学定員削減、歯科医師国家試験の合格率の引き下げの方向性が示されたことにより、今後は厳しくなる情勢について説明されました。次に教務委員長の服部正巳教授（高齢者歯科学講座）により「歯学部教育に関する現状」についてご講演頂きました。ご講演の中で、長い学生生活で勉強に対するモチベーションを維持することの難しさ、生活習慣の重要性について述べられました。続いて、4年生学年主任の下郷和雄教（顎顔面外科学講座）よりご講演頂きました。ご講演では、現在求められている歯科医師は単に歯科治療ができるだけでは駄目で、チーム医療の中で専門のスタッフ陣の中心を担うことができるだけの高い知識、技術、教養が必要であると述べられました。次に平場勝成教授(生理学講座)による共用試験のCBT （Computer Based Test）について、有地榮一郎教授（歯科放射線学講座）により共用試験のOSCE （Objective Structured Clinical Examination:客観的臨床能力試験）についてのご講演を行っていただきました。CBTについては、定期試験やその再試の日程、CBTの出題範囲の広さを考慮すると、早い時期から準備を始める必要があると述べられました。また、OSCEは試験官が他大学の教員で、非常に厳格に行われるということでした。最後に国家試験の現状と対応について6年生の学年主任の伊藤　裕教授（冠・橋義歯学講座）より講演を行っていただきました。予定では各先生20分のご講演をお願いしましたが、どの先生も熱のこもったご講演で、予定の時間をかなり超過しました。

　講演会終了後、会場を楠本図書館情報センター3階の第5，6，7講義室と、基礎棟2階の第1，2セミナー室に移し、ご講演頂いた全教授による個人面談を開催しました。面談には37組の学生とご父兄が参加され、３年生までの成績表を中心に学生ひとりひとりにあわせた教育指導を行っていただきました。個人面談も1組10分程度の予定でしたが、殆どの方が時間を超過し、中には30分以上面談された方もみえ、予定より1時間以上遅れ終了しました。

講演会後のアンケートの結果、学生、父兄共に今回の講演会は有意義で、今後もこのような講演会の開催は必要という答えを大多数の方から頂きました。また、当事者でしか分からないような、大学や同窓会に対する要望、意見も多数頂きました。この内容につきましては、今後の準会員支援活動の参考にさせて頂きたいと思います

最後になりましたが、準備段階よりご協力頂きました学院長の小出忠孝先生、学部長の田中貴信先生をはじめ当日ご講演ならびに面談を行って頂いた先生方に心よりお礼申し上げます。また、同窓生の皆様におかれましても、準会員の支援活動に対しご意見がございましたら、事務局までご一報頂ければ幸甚に存じます。

準会員支援委員会　　前川佳徳