第6回 準会員支援講演会を終えて

準会員支援委員会委員 横山 隆(29回生)

 

平成251013日(日)に、愛知学院大学楠元キャンパス歯学・薬学図書館情報センター4階大教室にて、毎年恒例となっています同窓会準会員である歯学部4年生およびその保護者の方を対象にした同窓会主催の講演会が行われました。この講演会も今年で第6回をかぞえ、天候にも恵まれて136名の参加がありました。その内訳は学生が55名、保護者が81名で遠くは福岡、島根、広島、岡山などからも参加して頂きました。4年生という学年は、ある程度基礎的な知識および技術を習得し、今後より臨床過程に入っていく時期となります。

当日の講演会では、準会員支援委員会委員長の内堀典保先生の開会の辞に始まり、井上峰雄同窓会会長、小出忠孝学院長、田中貴信歯学部長のご挨拶と続き、その後教務および共用試験を担当しております4名の教授の先生方による講演となりました。最初は“歯学部教育に関する現状”と題して教務委員長の服部正巳教授(高齢者歯科学講座)が6年間の歯科医学教育の全般および歯科医師国家試験の現状などについて、次に4年生学年主任の嶋崎教授(口腔衛生学講座)にて“学年主任の立場から”と題して今後の臨床実習に向けての教育の進め方などをお話しして頂きました。続いて8年前から臨床実習開始前に全国共通の標準評価試験として共用試験が導入され、知識の総合的理解力についてはコンピューターを用いた客観試験(Computer Based Testing CBT)で、診療に必要な基本的診療技能・態度については客観的臨床能力試験(Objective Structured Clinical Examination OSCE)で評価されます。この共用試験は、全国29歯科大学すべてで4年生後期もしくは5年生前期に実施されています。本学でも毎年4年生の1月にOSCEを歯学部附属病院にて、2月にCBTを楠元キャンパス図書館情報センターにて実施しております。各大学間における学生のレベルを図られる試験となるため、我々教職員も大変関心が高い試験となっています。その各試験についてCBT担当の平場勝成教授(生理学講座)からは、試験の詳細についてこれまでの3年間の専門課程で培った専門知識をコンピューターのモニター画面に320問がランダムに出題されることなどを説明されました。またOSCE担当の泉雅浩准教授(歯科放射線学講座)からは、初診面接、基本的診察および検査能力、基本的技能および臨床技能、説明・指導の分野における25課題から6課題が出題されることなどを説明されました。保護者の方は、この臨床実習開始前に行われる共用試験について、あまり聞き慣れないため大変興味深げに聴講している姿が印象的でした。

講演会終了後には、教務主任の金森孝雄教授(生化学講座)を加えた5名の先生方にて講演会会場に近接した楠元キャンパス図書館情報センター3階の第5、6、7講義室と研究棟2階の第2、3セミナー室に場所を移して53組の方が10分程の個人面接を行いました。各面接会場では、活発な意見交換などにより予定時間を過ぎる場面が多くみられました。その中には数名の学生が一人だけで面接を受けに来ており、意識の高さに感心させられました。その一方で残念なことは、成績の芳しくない者もしくは留年経験者の人達の参加が少ないことです。そのためもう少し学年主任の先生方と密に連絡を取り合い、成績不良の学生を積極的に参加させることも必要ではないかと考えております。終了後に学生に感想を聞きますと、学生にとりまして同窓会組織は、卒業後に関連するものという認識があり、一部の学生からは“なぜ同窓会が主催しているの?”という声もありました。学生に対する講演会などの活動は今回が初めてであり、これを機会にもっと同窓会を身近に感じてもらえればと思います。現在自分も大学で教職員をしている立場から、保護者を含めたこのような機会は非常に貴重であると考えており、今後も是非この講演会を継続して頂きたいと思います。またこの講演会との関わりは、自分が学年副主任をしていました関係で第2回から準会員支援委員会委員として参加させて頂くようになりました。それまで自分は同窓会とはそれほど深い関わりがありませんでしたが、その後根来先生にお声をかけて頂き、編集出版のお手伝いもさせて頂くことになりました。毎回講演会に参加させて頂いて思うことですが、委員長の内堀先生、副委員長の根来先生、前川先生をはじめとする委員会メンバーの先生方および事務の方が、事前準備から当日の会場設営および進行に至るまでを役割分担して、非常にスムーズな運営に感服します。自分も微力ながら今後もこの委員会活動に協力していきたいと思っております。